日常的風景









2002.6.1 東京にて撮影

撮影のためallure ideaは東京へ。
前日の23:00に東京に到着し、
今日の20:00には東京を発つという、ほぼ日帰りスケジュール。
東京にいる時間より移動時間の方が長い旅だった。

そして帰りのフェリーでallure ideaは呆然とした。
そう、翌日は札幌がワールドカップの会場だったのだ。
フェリーのロビーは
陽気なラテン系の酒盛りで溢れかえっていた。
ロビーに現れた僕らの姿を見るなり、
彼らは一斉に沸き立った。
セニョール とかなんとかいいながら陽気に
訳のわからない言語を話しつつ、
朱莉の隣に座って「TV!TV!」としきりに繰り返す。

…僕らを誰かと間違えてないか?
悪気は無いのは良くわかる。
サッカーが楽しみなのも良くわかる。

でも頼むから、放っといてくれ。











2002.6.2 in フェリー

今日もラテンな雰囲気の中で、
allure ideaは暇つぶしにトランプでも始めた。
「大富豪」
をひたすら5時間近くもやり続ける。

そして気付いた。

ゲームの勝負の仕方にそれぞれの性格が非常に出ている事に。
あまり詳しくここで書くと
次に勝負する時の僕の勝敗に影響するので書かないが、
わかりやすく言うと

神羽はマイペース&気分屋、

暁は慎重保守派、

朱莉は誇示的確実派

とだけ言っておこう。

雫はこの時一緒にやらなかったのだが、
奴はどうだろうか。
ちなみに「きっとあいつは弱そうだ」という事で
みんなの意見は共通している。











2002.6.3 レコーディング

昨日の夜中、東京から札幌に帰ってきた。

そして今日はDrのレコーディングだというのに
僕は体調を崩していた。

薬を飲みつつなんとか夜には終了、
そのまま帰宅し倒れるように就寝。

だが翌日、朝早くに暁から電話がかかってきた。

何か嫌な予感がした。

『悲しいお知らせです』
「…何だよ?」
『……アメのドラム、最後4小節足りないよ?』
「!?」

勿論とり直しである。
どこまで意識朦朧としてたんだ僕は…

それにしても、
雫もその夜アメのベースとったんだから、
その時にお前が先に気付けよ。











2002.6.25 帯広→旭川

今日の宿泊先に到着、車をおりる瞬間、
携帯のストラップがいきなり切れた。
何か縁起悪いなと思った。

予感的中、僕が風呂からあがると皆大騒ぎしていた。
機材車の搬出用後部ドアが開かなくなったらしい。

このままでは機材の出し入れが出来ないので、
翌朝車を修理に出す事になった。

結局その場では直せず、
応急処置で中から開くようにだけしてもらい、
ライブハウスに向かった。

しかし中から開けられても
機材搬出時にはなんの手助けにもならなかったのは
言うまでも無い。








2002.8.15 札幌発

今日からツアーだというのに、
神羽が大風邪をひいている。

この暑い中、
移動中ずっと毛布にくるまりうなされている。

しかも
これからこの病原体と
ずっと一緒に居なきゃならないかと思うと、前途多難。








2002.8.16 どこかの峠

allure機材車に
サンルーフが付いているのを御存知だろうか。

「花火がしたい」誰かが言った。
「花火やろう」誰かが言った。
コンビニで買った。

そしておもむろにサンルーフは開かれた。

サンルーフから花火30連発を放出しながら走るallure号は、
周りからどれだけ頭の悪い連中に見られただろうか。








2002.8.17 大阪

大阪は暑かった。

そして機材車の中は病原菌が順調に蔓延中。

朱莉、そして雫が次々に病原体の仲間入りをしていく。

全員倒れる日も近い。








2002.8.18 江坂ブ−ミンホール

朝起きると、allure号のエンジンがかからない。
なんとバッテリーがあがってしまっていた。
allure ideaはじめてのJAF体験。

エアコンのかけ過ぎが原因と思われるが、
JAFの人に発電機がダメになっている可能性があるので、
エアコンをかけていると
またバッテリーがあがるかもしれないと言われてしまった。

大阪の暑い夏、
この先エアコン&オーディオ無しで旅を続ける事に。

しかも窓を開ければ高熱の神羽が寒いと言う
(ちなみに外の気温は30度以上)。

無音の蒸し風呂状態での運転は
ハッキリ言って拷問以外の何でもなかった。
いくら健康な人でも死ぬって。


この日は出演バンドが多い為、
楽屋が狭かったのでメイクは
近くのカラオケBOXでしようということになった。

個室だし、なにより涼しいからね。

しばらくして
ドリンクを運んできた店員が僕らに言った。


「あの、下(1F)のイベントに参加される方なんですよね?」

「え?何の事ですか?」


その時、
部屋の外を某ゲームキャラクタ−のコスプレ軍団が
続々と通り過ぎていくのが見えた。

…なるほど、今日はそういうイベントが1Fであるわけだ。

allure idea、江坂にてゲームキャラと間違われる…。








2002.8.21 東京町田プレイハウス

町田プレイハウスの近辺は道が狭い。
この時の運転手は暁だった。

ハウス周囲で一旦停車させようという事になり
脇に車を寄せた時、

『キュキュ〜』


嫌な音が右後部から聞こえる。

おいおい、橋の欄干に思いっきり擦ってますよ暁先生。









2002.8.22 東京高田馬場AREA

高田馬場AREAは
搬入口がとても嫌なカンジの所に有る。

運転の苦手な者には結構な難関なので、
ここは一番運転の得意な神羽選手の出番である。
しかし奴は現在高熱にやられ中、
多少の不安はあった。

だが無事に機材車に全ての機材を積み終わり、
さて帰ろうかと助手席を開けると、
何か変な音がする。

視線を廻らすと、左前方バンパーがめっこりヘコんでいた。
…あえてどこで何があったのかは聞かなかった。


ところで、
僕はいわゆる『カップ焼そば』というやつが苦手だ。
嫌いなのではないが、苦手なのだ。

今日も最初に調味料を全部入れてから湯を注ぐ僕が居た。
その物体を持って車に戻ってくると皆に散々笑われたが、
それでも強がって無理矢理食う。

途中ガソリンスタンドで機材車の調整をすることになり、
まだ食い終わっていなかったその物体を持ってスタンドの待ち合い室にいくと、
向いに座っていた見知らぬ兄ちゃんが

「…あの、それ焼そばですよね?」


笑いをこらえながら聞いてきた。

あぁもう笑いたきゃ笑ってくれって。

しかもなかなか面白い兄ちゃんで、
食い終わった僕に

「ダメです!汁まで飲まなきゃ負けですよ!」

と言われ、
調子にのって全部飲んでしまった。

不味ッ。

…しかし
何に負けるっていうんだ?


ちなみに僕はこれが初めてでは無く、
情けない事に過去に何度もやっている。
とりあえず、
焼そばを作る5回に1回くらいの確率だろうか?
最近は
薄味汁焼そばも結構慣れてきたぞ。








2002.8.26 札幌

ワンマン、なのに全員風邪。

大丈夫かallure idea?

機材トラブルやら何やらで
開演は押しまくり、
周りに多大な迷惑と
病原体をふりまきながらもなんとか無事終了。

一安心と思った瞬間に
風邪が悪化したのは当然の結果と言えよう。

翌日の練習は学級閉鎖となる。
が、
その連絡の遅れた雫だけが
一人虚しくスタジオに向かっていたらしい。

スマン、連絡し忘れたのは僕だ。













To old diary(The first half of 2002)
To old diary(2000〜2001years.)